リンゴ・スター（ソロ）

ＢＧＭ（フレーム表示）付で見たい方はこちら（既に表示されている方は関係ありません）。

リンゴ・スター（ソロ）

リンゴ・スター

センティメンタル・ジャーニー
リンゴのソロ第一作。当時、まだビートルズは解散していなかったが、各々ソロ・アルバムを発表し、世間的にビートルズの終焉を予感させる事になった。そして、その先陣をきったのがジョンやポールではなく、リンゴだったのである。尤も、リンゴは気楽に自分の好きなスタンダード・ナンバーを歌いたかっただけなので、ビートルズの幻影から抜け出そうともがく主軸のジョンやポール、この２人の影に隠れがちたった才能を認めさせたジョージらとは全く異なる趣を持つアルバムである。プロデューサーにはジョージ・マーティン。リンゴの魅力は、ビートルズの他の３人の様なアーティストとしての面ではなく、キャラクターそのものにある。傑出した才能というものは感じさせないが、他の追随を許さない味わいがあるのだ。何処かすっとぼけていて、ほのぼのとしている。このアルバムでも、そんなリンゴの魅力がたっぷり詰まっている。
カントリー・アルバム
リンゴのカントリー好きはビートルズ時代から夙に知られていた。カントリーの大御所ピート・ドレイクと知り合いになったリンゴは、長年の夢であったカントリー＆ウエスタンのアルバム制作を愈々実現させる。それが、このアルバムである。全曲リンゴの為に書き下ろされた新曲で、録音はカントリーの本場、ナッシュビル。リンゴ自身、自分に一番合っているのはカントリー、と語っている様に、リンゴのほのぼのとした味わい深い大らかな内容は正にカントリーと相通じるものがある。そうした意味においては、これはリンゴのアルバム中でも最も魅力溢れる内容を持つ作品であるといえよう。
リンゴ
ジョン、ポール、ジョージ、Ｔ・レックスのマーク・ボラン、ザ・バンドのメンバーら錚々たるメンバーが参加し、リンゴをサポートしているアルバムで、アットホームな雰囲気はリンゴならではのものだ。
グッドナイト・ウィーン
ジョンの書き下ろしたタイトル曲を始め、エルトン・ジョンら２５人以上のアーティストが参加している如何にもリンゴらしい、楽しいアルバム。これがＥＭＩへのリンゴの最後の録音となった。
ロートグラヴィア
ＥＭＩとの契約切れに伴い、リンゴの新たな船出となったアルバム。しかし、相変わらずビートルズのメンバー達を始めとする豪華なゲスト陣の温かいサポートを受け、アット・ホームな仕上りになっている。こうしたアルバムはリンゴにしか作り得ない。
リンゴ・ザ・フォース
リンゴもポール程ではないにせよ、時代に合わせたサウンドを採り入れている。このアルバムでは時折ソウル色が感じられる。それでいて、リンゴならではの味わいを感じさせる所は流石といえよう。
バッド・ボーイ
傑出した要素は感じないが、リンゴには他の追随を許さない個性がある。それは人間的魅力だ。この点に関してはビートルズ時代にあっても充分その存在感を示していた程であり、そうした彼の魅力はこのアルバムでも堪能出来る。
薔薇の香りを
リンゴの魅力であるほのぼのとした味わい深いヴォーカルは此処でも健在だ。
オールド・ウェイヴ
このアルバムが発売されたのは１９８３年。以後、９年もの間、リンゴはアルバム制作から遠ざかる。１９８０年代半ばに重度のアルコール中毒を患い、再起不能を囁かれた事も影響しているだろうが、ポールの『ヤア！ブロードストリート』に参加したり、プリンス・トラスト・コンサートに出演したり、オール・スター・バンドのツアーに忙しかった事も関係あるだろう。アルバム自体はリンゴならではの味わい深いナンバーが少なくない。
タイム・テイクス・タイム
前作から９年振りの１９９２年に発売されたアルバム。オール・スター・バンドとの共演で再び音楽をする事の楽しさを思い出したかの様な作品である。
ヴァーティカル・マン
１９９８年に発売されたアルバム。地味ながら、リンゴならではのゲスト陣と共に醸し出すアット・ホームな雰囲気は他の誰にも代わり得ない。
リンゴ・ラマ
２００２年に発売されたこのアルバムには、ジョージの追悼歌「ネヴァー・ウィズアウト・ユー」が収録され、話題になった。しかも、ギターがジョージの大親友エリック・クラプトン。勿論、リンゴの事だから、感傷的であるよりは、ほのぼのとジョージを偲んでおり、それが味わい深い。これ以外のナンバーもリンゴらしい魅力を湛えている。
チューズ・ラヴ
リンゴのドラムはビートルズ時代に比べると、味わいが薄くなっているものの、ヴォーカルの人間味は矢張りリンゴならではの物がある。
その他のアルバム
ベスト盤ではＥＭＩとの契約切れに伴って発売された『想い出を映して』が有名だ。他では『スター・トラック』や『アイ・ウォナ・ビー・サンタクロース～リンゴのクリスマス・アルバム』が知られている。
ライヴでは『リンゴ・スター＆ヒズ・オールスター・バンド』が名高い。他では『ツアー２００３』『ストーリー・テラーズ・ライヴ』『ヴォリューム・ワン』『アンソロジー・ソー・ファー』等。何れもリンゴならではのキャラクターの魅力を味わう事が出来る。