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ジョージ・ハリスン

ジョージ・ハリスン

本名	ジョージ・ハリスン
生年月日	１９４３年２月２４日（１９９２年迄は２月２５日生まれであると公表）
出生地	リヴァプール、ウェイバートリー
学校	ダヴディル小学校、リヴァプール・インスティチュート
好きな食べ物	ラムチョップス、ポテトチップス、ゼリービーンズ
好きな色	黒、ブルー
趣味	車、ドライヴ
嫌いな物	散髪、砂糖抜きの紅茶、夜の長距離旅行
好きな歌手	アーサー・キット、カール・パーキンス、リトル・リチャード
身長	５フィート１１インチ（約１８０．５cm）
髪の色	濃い茶色
目	濃い茶色
首周り	１４インチ（約３６cm）
胸囲	３８インチ（約９６．５cm）
体重	１０ストーン２ポンド（約６４kg）
ウエスト	３０インチ（約７６cm）
手	右利き
シャツ	４人共襟の長いボタンダウンや尖ったイタリアン・スタイルの物を好んだ。
ズボン丈	３０インチ（約７６cm）
足	８と1/2インチ（２６．５cm）

２００１年１１月２９日。一人の偉大なミュージシャンの訃報が世界中を駆け巡った。ジョージ・ハリスン。ビートルズ時代はジョンやポールの影に隠れがちで”第三のビートル”とも称された男である。 ポール、リンゴ。オノ・ヨーコ、ジュリアン・レノン、ボブ・ディラン、ミック・ジャガー、キース・リチャーズ、エルトン・ジョン、ボーノそしてジョージ・マーティンら関係者や世界中の大物アーティスト、そして各界の著名人がその死を惜しんだ。再発売されたアルバム『オール・シングス・マスト・パス』、シングル『マイ・スウィート・ロード』は共にチャートＮｏ．１に輝き、改めてジョージの存在を世に示した。 ジョージは優れた人格と機智の持ち主だった。ビートルズ時代はジョンとポールというあまりに巨大な存在がいた為、ジョージはどうしても地味な印象を拭えなかったが、才能の素晴らしさはそうそう２人にひけをとるものではなかった。数こそ少ないものの、ビートルズ時代からジョージは独特の雰囲気を放っていた。それは数あるジョンやポールの曲に紛れても、決して忘れる事の出来ない印象的なものだった。ロックやポップス調の曲ではポールとは別種の伸びやかさが感じられたし、温か味があった。またそれ以上にジョージの独創性を感じさせたのがインド音楽との融合である。シタールと西洋音楽を見事にブレンドさせたジョージは矢張り只者ではなかった。 ビートルズ時代、サウンド面での貢献はより大きかった。リード・ギターだから当然といえば当然だが、ジョージなくして”ビートルズ・サウンド”は有り得なかった。大親友のエリック・クラプトンと共にスライド・ギター奏法の開拓者として、その功績は特にギタリスト信奉者達からとりわけ高い評価を受けている。ジョージのギターには”ハート”があった。 しかし、ジョンとポールがいた為、ジョージが一人のミュージシャンとして世界的評価を確立するのは、矢張りビートルズ解散後であった。ギタリストとして、ビートルズの一員として世界的認識は持たれていたものの、ソングライターとしてはジョンとポールの影に埋もれていたジョージが、豊かな才能を秘めていた事を知り、世界中が驚いた。 ジョージはビートルズ時代から死を迎えるその時迄マイペースで歩み続けた。ジョン、そして特にポールがビートルズ時代とは全然異なるサウンドや曲調をどんどん取り入れていったのに対し、ジョージは自分の愛するサウンド、曲調を貫き続けた。それ故ビートルズ時代を思わせる作品が少なからず存在した。サウンド面においても、ビートルズのリード・ギターだったジョージが自らギターを弾くのであるから、ビートルズを思わせるものが少なくなかった。大親友エリック・クラプトンという超強力なサポーターがいた事もジョージの強味だ。この２人の偉大なギタリストの競演はファン垂涎の的だった。 私自身、昔はビートルズといえばジョンとポールというイメージが強かったが、今ではジョージも高く評価している。それに全然関係ないが、嘗ては誕生日が私と同じ２月２５日という事もあり、よりジョージに親近感を抱く様になった（１９９２年に実は２月２４日生まれであるとジョージが公表し、一寸ガッカリしたが）。 ポールはビートルズ解散後も常に陽の当たる場所に居座り続けているが、ジョージは月の様に控え目で、しかし温かく大きな存在感を示していた。 その死もジョンの様な衝撃は世界に与えなかった。ジョージはジョンの様なカリスマではなかった。思想や行動面で世界に影響を与える人物ではなかった。…それに殺されなかった。ただ、如何にも惜しい、淋しいという印象を世界中の少なからぬ人々が持った事は確かであろう。そして、それは散々噂になっては消えていった”ビートルズ再結成”の完全消滅を意味していた。 現在でも毎年世界で最低３００万枚以上売上があるといわれる永遠のカリスマ・バンド、ビートルズ。そのサウンドの主軸を担い、時にジョンやポールに劣らぬ印象的な作品を書いたジョージ・ハリスンの名が忘れられる事はないだろう。