ＢＧＭ（フレーム表示）付で見たい方はこちら（既に表示されている方は関係ありません）。

オリュンポス12神

ゼウス 欧米ではジュピター（ユピテル）の名でも知られる。クロノスの子で、全知全能の神。ギリシャ神話の主神である。多くの神々を従え、オリュンポスから全宇宙を統治する。不心得者には稲妻を食らわせるが、寛大な側面も持つ。それ以上に特徴的なのは大変な女好きで、あちこちで浮気を繰り返し、多くの子供を得ている事である。その為、妻のヘラから絶えず監視され、典型的な恐妻家ぶりを示している。この人間味こそがギリシャ神話の魅力なのだ。 ポセイドン 欧米ではネプチューンの名でも知られる。ゼウスの弟（兄とする本もある）。ゼウスに次ぐ権力を持つと言われ、海を支配する。息子のプロテウスやトリトンも有名。尚、この神の場合には特に船乗りから恐れられていた。 ハーデス 欧米ではプルートの名でも知られる。ゼウスの弟（兄とする本もある）で、冥府を支配する。ギリシャ神話の中では最もデモーニッシュな神として恐れられていた。 ヘラ 欧米ではジュノー（ユノ）の名でも知られる。ゼウスの妹（姉とする本もある）で、正妻。ゼウスの浮気に絶えず悩まされる。 デメテル 欧米ではケレス（セレス）の名でも知られる。ゼウスの妹（姉とする本もある）で、ガイアから大地の支配を任される。恵み深い母親のイメージが定着している。 ヘスティア 欧米ではヴェスタの名でも知られる。ゼウスの妹（姉とする本もある）で竈の女神。竈は何処の家庭にも欠かせない物であるから、特にローマ時代に絶大な信仰を得る。半面、竈という地味な物を担当した事から、控えめな性格とされ、あまり物語は残されていない。ゼウスから永遠の処女の許可を得た。尚、後年ディオニュソスに12神の一角の地位を譲ったとされる。 アテナ 欧米ではミネルヴァの名でも知られる。ゼウスはメティスという娘に惚れこみ、妊娠させたが、生まれて来る男子に支配権を奪われるという預言を恐れ、メティスを丸呑みにする。しかし、子供は死んでおらず、やがてゼウスの頭から甲冑を身に着けたまま飛び出したと言われているのがアテナである。灰色の目をした知性派の美人で、知恵や工芸、防御の戦争等を司どる。しかし一番重要なのは人間達の守護神であった事だ。この為、ゼウスに次ぐ重要な神と見なす向きも少なくない。 アフロディテ 欧米ではヴィーナス（ウェヌス）の名でも知られる。輝くばかりの美貌と豊満な肉体を持ち、愛を司る。それは激しい情熱を伴う恋であり、官能性が高く、例えどんな神であっても彼女に勝つ事は出来ないと言われた。アレスとの浮気も有名。 アポロン 欧米ではアポロの名でも知られる。ポイボス（フェーブス）とも称される。最も輝かしい神。アルテミスの双生児の兄（弟とする本もある）。父はゼウスで母はレト。太陽・預言・音楽・医学等神々の中で最も多くの事を司る。特にデルフォイの神託はギリシャ全土に絶大な影響力を持っていた。外見も男神随一の美男とされ、弓の達人でもあり、文武両道・容姿端麗というギリシャ世界の理想型と言われている。これだけだと何の面白味もないキャラだが、ゼウスに劣らぬ女好きである点や、怒ると暴走する点など人間的な側面もたっぷり見せる所が好い。妹のアルテミスによく似た女性達に手を出した事からシスコンの原型とも言われている。アルテミスも基本的にはアポロンに従順で、ブラコンと見る向きもある。究極といえる美男美女の兄妹である事から、ゲームや成人漫画・同人誌等で近親相姦物の好素材にもなっている。 アルテミス 欧米ではディアナ（ダイアナ）の名でも知られる。レトの娘でアポロンの妹（姉とする本もある）。月と狩猟と純潔の女神とされる。元来は８つの乳房を持つ豊穣・多産の大地母神だったが、次第に美少女の代名詞的存在にイメージ・チェンジされていく。その為、後世では純潔の象徴として、官能の象徴であるアフロディテと対立する。アルティメットの語源とも言われている。多くの名前を持ち、究極の美人で、身体能力に優れ、極端な性格を有する。神々の前では控えめな少女、森の中ではニンフを従えて狩をするお転婆娘、怒ると凄まじい破壊力……正に”何でもあり”の”究極の女神”なのである。 ヘルメス 欧米ではマーキュリー（メルキリウス）の名でも知られる。ゼウスの子で母はマイア。ギリシャの神々の中で最も早熟とされ、生まれてから直ぐにアポロンをだまそうとする。弁舌が巧みで、盗みが上手という危ないキャラだが、ゼウスと人間界を繋ぐ使者の役割を得た。盗賊の守護神でもある。アテナやアポロンに気に入られていた様だ。 アレス 欧米ではマルス（マーズ）の名でも知られる。ゼウスとヘラの子。軍神。但し、戦略や防御は苦手で、専ら力に物を言わせた戦闘を楽しむ。そのせいか、負け戦が多い。一万人の兵士が恐れおののくという大音声も有名だ。アフロディテとの浮気も有名。アポロンが美青年だとすると、筋骨隆々の野性的な男前タイプと考えられている。 ヘパイストス 欧米ではヴァルカン（ウルカヌス）の名でも知られる。一応ゼウスとヘラの子という事に成っているが、ヘラが自力で生んだという説もある。醜い風貌とされ、天界の道化役とも言われる。頭はよく、数々の発明を行う。火の司でもある。アフロディテの夫に選ばれた幸運者だが、絶えず妻の浮気に悩まされる。そのせいか、一時期アテナに思いを寄せたとも言われる（当然拒否された）。 ディオニュソス ヘスティアに代わり、12神の一員に加えられたとされる。当時としては新興の神。欧米ではバッカスの名でも知られる。ゼウスとセメレの子。酒と演劇の神とされる。芸術の世界においてはアポロン＝理知的、ディオニュソス＝熱狂的・陶酔的と捉えられている。